逆風のWeWork、ベトナムでは拠点を拡大
年内にも2カ所追加、IPO延期にも関わらず
シェアオフィス「ウィーワーク」を運営する米ウィーカンパニーが年末までにベトナムで2カ所の新拠点を開設することが分かった。同社の広報担当者によると、2拠点はいずれもホーチミン市に開設する。同社は2019年3月にベトナム初となる拠点を同市に開設している。
東南アジアでの拡大は、投資家によるウィーの割高な企業価値への懸念を起因とする新規株式公開(IPO)延期や、ウィーに出資するソフトバンクグループによる巨額の経営支援のさなかに実施することになる。
ソフトバンクGによる最大95億ドル(約1兆円)の支援策により、資金枯渇の懸念もあったウィーは延命した。ウィーは9月にIPO申請を取り下げて以降、コスト削減を加速しており中国での事業拡大を抑制すると伝えられている。
地場スタートアップ企業の成長でベトナムのシェアオフィス市場は拡大している。ドリームプレックス(Dreamplex)やトゥーング(Toong)など現地ブランドのシェアオフィス企業も成長している。
ホーチミン市やハノイ市で13のシェアオフィスを運営するアップジェン(UPGen)も最近、シンガポールに拠点を置く投資ファンドのノーススター・グループから1500万ドル程度とみられる成長資金を調達した。アップジェンはタイやマレーシアへの拡大を計画している。
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