培養肉を食べてみたい3割止まり、日清食品HD調査
日清食品ホールディングス(HD)が8日発表した培養肉に関する消費者意識調査によると、「試しに食べてみたい」との回答は約3割にとどまった。細胞培養で人工的に作られた培養肉は食糧危機を救う可能性があるとの期待は強いが、大部分の消費者からはまだ食用として受け入れられていないようだ。
調査は弘前大学の研究グループと共同で実施。5月30日から6月2日にインターネットで調査し、20~59歳の男女2000人から回答を得た。培養肉についての大規模な意識調査は国内で初めてという。
培養肉について「世界の食糧危機を解決する可能性がある」との意見について尋ねると、計55%が「強く賛成」「どちらかといえば賛成」と回答した。一方で、「試しに食べてみたいと思うか」については「まったくそう思う」「ややそう思う」が27%にとどまり、「まったくそう思わない」「あまりそう思わない」の44%を下回った。
同社は培養肉の開発に力を入れ、将来的な実用化を目指している。同社は消費者への理解が浸透していないとして「理解促進と社会需要形成に向け、適切な情報発信をしていく」としている。