日米協定審議、野党が退席 資料提出拒否に反発
日米貿易協定の承認案を審議する8日の衆院外務委員会で、立憲民主党や国民民主党でつくる共同会派と共産党が質疑を打ち切り、途中退席した。関連資料の提出要求に政府が応じないことに反発したためだ。与党などは外務委で質疑者不在のまま予定していた質疑時間3時間を消化した。
一部野党が提出を求めたのは日米首脳会談の発言録などだ。質疑を途中で打ち切った共同会派の岡田克也氏は記者団に「議論の前提が全くそろわない中で、通過儀礼的に切り抜けて採決に持っていこうとしている」と政府の対応を批判した。
承認案は10月30日に実質審議入りした。与党側は13日の外務委で採決する構えで、今後の日程は週明けに与野党間で協議する。
茂木敏充外相は8日の閣議後の記者会見で「委員会の運営、資料などは理事会で決めることだ。決められたことにはできる限りの対応をしたい」と述べた。