LNG導入50周年、東京ガスなどが記念式典
東京ガスなどは6日、日本への液化天然ガス(LNG)導入50周年を記念し、横浜市内で記念式典を開催した。LNGは電力や都市ガスを支える主力エネルギーに成長し、日本は世界最大のLNG輸入国となっている。一方、アジアなどの新興国の需要拡大もあり、関連ビジネスの競争は激化。今後の競争力強化に向けた企業の戦略や政府の支援が課題となる。
日本へのLNG導入は1969年11月4日、米国アラスカ州からの輸送船が東京ガスの根岸工場(横浜市)に到着したのが最初。輸入量は69年度の18万トンから、2018年度には8055万トンに拡大し、環境負荷の比較的小さい化石燃料として活用されてきた。
記念式典は東京ガス、東京電力ホールディングスと中部電力が折半出資するJERA、LNGの輸入代行を担った三菱商事などが共催した。東京ガスの内田高史社長は「天然ガスは日本のみならず、世界経済を支える基幹エネルギーの地位を確かなものにしている」とあいさつした。
世界的に拡大しているLNG関連のビジネスだが、輸入国としての中国の台頭や、売り手・買い手の多様化により競争環境は厳しい。JERAの佐野敏弘会長は「LNGに求められる役割・機能も変化しているが、これらに対応していくことは業界関係者共通の課題」と強調した。