台風19号、土砂災害最多に 20都県、800件超
台風19号による土砂災害は国土交通省の6日午前8時時点の集計で821件に上り、一つの台風がもたらした被害としては記録がある1982年以降、最多となっていることが分かった。20都県で崖崩れや土石流、地すべりが発生した。これまで最も多かったのは、2004年の台風23号襲来時の800件だった。
国交省によると、19号が上陸して関東などを北上し、広範囲に記録的な大雨をもたらしたことが主な要因という。
国交省は都道府県からの報告を基に土砂災害を集計。午前8時時点で崖崩れ394件、土石流383件、地すべり44件が確認された。都県別では宮城が最多で249件。続いて岩手97件、神奈川90件、福島78件、群馬67件、新潟45件、長野43件、静岡42件だった。
18年の西日本豪雨では32道府県で2581件に上り、一つの災害としては最も多い。他に多かったのは、09年7月に中国地方や九州北部に被害をもたらした豪雨の492件、14年8月の広島土砂災害時の637件。全国全体では82年以降1年間に平均約千件の土砂災害が発生している。〔共同〕