米民主、オルーク氏が大統領選撤退
【ワシントン=永沢毅】米民主党のベト・オルーク前下院議員(47)は1日、2020年大統領選の民主候補指名争いから撤退すると発表した。党内の若手の有望株と目されていたが支持に広がりを欠き、最近では資金難も指摘されていた。米メディアによると、民主の候補者はこれで17人となった。
オルーク氏はツイッターに投稿した声明で「受け入れがたいが、この選挙戦が成功裏に進んでいくすべを今や持ち得ないのは明らかだ」と表明。「民主候補が20年にトランプ大統領を打倒するよう取り組む」と述べ、指名を獲得した候補の支援に回る方針を示した。
オルーク氏は南部テキサス州エルパソ出身で、連邦下院議員を3期務めた。18年中間選挙の同州上院選で、共和党の有力者で現職のテッド・クルーズ議員に僅差で敗北。その健闘ぶりが全米の注目を集め、一時は若者を中心に全米で草の根の支持を引き寄せた。その語り口や風貌が08年大統領選を制したオバマ前大統領を想起させるとも言われた。
ただ、米政治専門サイトのリアル・クリア・ポリティクスがまとめた各種世論調査ではオルーク氏の支持率は2%台に低迷し、8位にとどまっている。今後の選挙戦で支持を大きく伸ばす可能性も乏しいと判断した。
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