業績悪化、だからこそ株高 市場は戦略を求めている
本社コメンテーター 梶原誠
企業の4~9月期決算発表が佳境を迎えている。株式市場関係者に、とりわけ強い印象を残したのは日本電産に違いない。業績が悪化するのに株高になったからだ。
10月23日、同社は2020年3月期の連結純利益が前期比10%減の1000億円にとどまると発表した。22%増を見込んでいた従来予想を350億円も引き下げた。
24日、同社株は一時、失望売りにさらされた。だがその後は買い優勢に転じ、年初来高値の更新も...
東京、ニューヨーク、ソウル、香港を拠点に市場を通して世界を見てきた。アジア通貨危機、日本の金融危機、リーマン危機も取材。編集委員、論説委員、英文コラムニストを経て2017年2月より現職。市場に映る全てを追う。