国会、来週に審議再開 予算委6、8日に 与野党合意
自民党の森山裕、立憲民主党の安住淳両国会対策委員長は1日、国会内で会談し、安倍晋三首相が出席する予算委員会の集中審議を衆院で6日、参院で8日に開くことで合意した。1週間で2人の閣僚辞任を招いた首相の任命責任や英語民間試験の導入延期などが議題となる見通しだ。
河井克行前法相が10月31日に辞任し、衆参両院で委員会審議が止まっていた。野党4党は同日の幹事長・書記局長会談で、首相出席の予算委集中審議や英語民間試験の導入延期が実現しなければ審議に応じない方針を決めた。与野党の国対委員長が審議再開に向け断続的に協議を重ねていた。
1日午前、萩生田光一文部科学相が英語民間試験の2020年度からの導入を延期すると表明した。野党側は2つの要求が満たされたとして、来週から国会審議を再開することに同意した。安住氏は記者団に「閣僚2人が辞めた異例の事態を受けて厳しく対応した。野党が一丸となって1強と呼ばれる安倍政権を動かせたのは大きな実績だ」と述べた。
1日の衆院各委員会の開催は見送った。衆院外務委員会では日米貿易協定の承認案の審議を予定していた。自民党幹部は当初めざしていた来週中の承認案の衆院通過が困難になったとの見通しを明らかにした。
野党4党は1日、国会内で開いた緊急集会で、英語民間試験の導入を巡る混乱で文科相の辞任を求める方針を確認した。
立民の枝野幸男代表は「閣僚2人の辞任をはじめ、たがが外れている安倍政権。締め直させる役割、責任を我々が果たす」と強調した。国民民主の玉木雄一郎代表は集会後「萩生田氏は文科相の資質がないのではと厳しく問われている。予算委の結果によって不信任案につながる」と述べた。