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ボビー・ジョーンズ 永遠のスコアメイク術(中)

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 1930年に28歳の若さで全米・全英オープン、全米・全英アマを制し、史上初めて年間グランドスラムを達成し、引退したボビー・ジョーンズ。球聖と呼ばれた彼は34年にマスターズ・トーナメントを創設した。筆者はジョーンズの生地を訪ね、彼の孫や彼のキャディーをした人、また研究者らに取材、多くの逸話を聞き出した。その話には、ジョーンズが天才と呼ばれながら長い間メジャートーナメントに勝てなかったことや、ライバルのウォルター・へーゲンに辛酸をなめさせられたことなどを、精神的、技術的にレベルアップして乗り越えてきたことがわかった。そして、それらの事柄は、多くの悩めるアマチュアゴルファーにとっての福音になっている。今回はジョーンズがコースで悔いなくラウンドするために会得した事柄をえりすぐって紹介してみたい。(日本経済新聞出版社「書斎のゴルフ VOL.44」から)
ジョーンズの教え その4
ベストスコアを出したかったら、ゴールを考えずに目の前の1打に集中する

ジョーンズは14歳のときに74のベストスコアを出した。その後、彼はこのスコアを破ろうと懸命にプレーするが、2年間も破ることができなかった。

「2年の間に最終2ホールをパーで回れば74どころか70も切れると思ったことが最低でも4回はあったのです。しかし、あがってみればベストスコアを更新することはできなかった。ベストスコアで回ることは優勝することと同じくらい難しいものだと知りました」

なぜジョーンズはベストスコアを更新できなかったのか。それはベストスコアが出せると思った途端、スコアを意識してプレッシャーがかかってしまったからである。

であれば、スコアは意識しないこと。ベストスコアが出ると思ったときはスコアのことは忘れ、目の前の1打に集中することだとジョーンズは悟ったのである。

このことができるようになって、ジョーンズはベストスコアを更新でき、多くの大会に優勝できるようにもなった。

「良いスコアをキープすることは、悪いスコアを挽回することよりも難しい。それは試合で首位を守り通すことが難しく、逆転することのほうが精神的に楽であることと同じである」

首位にいれば逃げ切りたいと自分を縛り付けてしまう。首位を追いかけるほうは、負けてもともとと開き直ってプレーできる。

人間には心がある。最終ゴールを思い描いてしまうのは当然のこと。ベストスコアというゴール、優勝というゴール。誰もが良いゴールを夢見る。しかし、ゴールを夢見た瞬間にはかない夢と消えてしまうのである。

我々アマチュアには100の壁があり、90の壁、80の壁があるといわれる。スコアを意識した途端に、壁に阻まれる。乗り越えられずに何年もかかってしまうことがある。しかし、壁を乗り越えたときは往々にしてスコアを意識せずにプレーしたときである。

ならば、常にスコアのことは意識しない。目の前の1打だけに集中することである。

ジョーンズの教え その5
良いスコアを維持するにはそれを続けられると信じること

アベレージゴルファーがある日、ずっとパーが取れたりする。1つ取れたと思ったら、次も、さらにその次も取れたりする。そんなとき、このような良いことはそうそう続くわけがないと思ってしまう。そして、そう思った瞬間に崩れ始めてしまうのだ。

それは上手な人でもバーディーが続けば、同じように思ってしまう。そんな良いことはそうは続かないと。つまり、良いことが起き続けるとなぜか不安になるのである。それはゴルファーのさがであろうか。ジョーンズも同様だった。

ところが、ジョーンズのライバル、ウォルター・へーゲンは違っていた。

「へーゲンは連続バーディーを出したあと、さらにバーディーが取れると思っている。そして、本当にバーディーを取ってしまう。それが彼の強さなのです」

へーゲンはジョーンズに比べてスイングもショットも良くなかったが、あがってみたらバーディーを奪い、優勝してしまう。うまくはないが、とても強い選手だった。

へーゲンのゴルフを見て、ジョーンズは思い知る。

「良いゴルフをしているときに、悪いことを考える必要などどこにもないはずだ。ミスが出るのではないかなど不安に駆られるのは、心が弱いからに他ならない。へーゲンのように心の強い者は、良いことは次も続くはずと思える。本当はそう思えて当然なのです」

ジョーンズはヘーゲンの強い心を知って以来、良いことは続くはずだと思えるようになった。それは、自分を疑うよりも信じることが大事だということがわかったからである。

「ゴルフでは自分だけが頼りである。そんな自分を自分が信じてあげられなくてどうする。ひたすら自分を信じること。信じ切ることが最も大事なことなのです」

とはいえ、ミスの多いアベレージゴルファーはそんなふうにはとても思えないだろう。しかし、ジョーンズなら次のように言うに違いない。

「自分を信じてあげれば、ミスが少なくなることは間違いありません。自分を疑う気持ちが大きなミスを招くのですから」

ジョーンズの教え その6
自分のタイミングを見つけ、それをコースでも実践すること

上手になろうとしたら、誰でも練習場でボールを打つことだろう。当然、うまく打てるときと、ミスをするときがある。ミスをすればスイングを考えてしまうことになるが、ジョーンズはそんなことは無駄な時間を使うだけだと言い切る。

「ある程度ボールが打てるようになったら、スイングのことはあれこれ考えない。スイングはそもそもその人が生まれながらに持っているものです。だから自分のスイングでタイミング良くボールをとらえればよいだけなのです」

つまり、スイングは個性的なものであり、それを生かしてナイスショットを繰り出せばよいと説く。自分のスイングでドローが出るならそれでよし、フェードが出るならそれでよしというわけだ。

問題はスイングのタイミング。ナイスショットを打てるタイミングを身につけよ、というわけである。

「ナイスショットのタイミングは、ナイスショットしたときにわかるはず。ナイスショットをしたときのタイミングを忘れずに、このタイミングだったなと思い出して身に付けること。それがあなたのナイスショットのタイミングなのです」

つまり、ナイスショットのタイミングは人それぞれ違う。速いテンポの人もいれば、遅いテンポの人もいる。だから誰も教えることはできない。自分で身に付ける以外に方法はないのだ。

「自分のナイスショットのタイミングを練習場でつかんだら、それをコースでもできるようにする。コースでは目の前のボールはたった1回しか打てないから緊張もするだろうけど、ナイスショットのタイミングを思い出してそれを素振りで行う。何度か素振りをして、これならうまく打てると確信してからボールを打つこと。そうすれば、コースでもナイスショットが自然に打てるものです」

もちろん、コースではスイングの形や軌道などのことは一切考えない。良いスイングも悪いスイングもないのである。あるのは自分のスイングだけ。それをナイスショットが出るタイミングで行うことなのだ。

(次回は11月12日に掲載予定。文:本條強、イラスト:サイトウ・トモミ)

BOBBY JONES 本名はロバート・タイアー・ジョーンズ。1902年生まれ、71年没。14歳で全米アマに初出場するが、メジャー初優勝は23年の全米オープン。全米オープン4度優勝、全米アマ5度優勝、全英オープン3度優勝、全英アマ1度優勝。30年に史上初のグランドスラムを達成し、28歳の若さで引退。その後、オーガスタナショナルGCを造り、マスターズ・トーナメントを開催。
書斎のゴルフ」は、国内唯一の「読むゴルフ誌」として異彩を放ってきました。これからもゴルフの奥深さを味わい、真にゴルフを上達したいと願う読者の方々に向け、ゴルフの本質や神髄に迫る記事を中心にお届けしてまいります。定期購読はこちらへ。https://www.fujisan.co.jp/product/1281683064/

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