難民保護に情熱 緒方氏死去、海外メディアも速報
海外メディアも緒方貞子元国連難民高等弁務官の死去を相次ぎ速報した。英BBCは「難民の保護に情熱を注ぎ、国連職員や世界のリーダーから尊敬された」と功績を伝えた。小柄な姿とは対照的に「彼女の交渉術と敵対勢力に立ち向かう能力は同僚から『身長5フィート(約150センチ)の巨人』と称された」と紹介した。
ロイター通信は緒方氏が日本政府に難民受け入れで指導力を発揮するよう促すなど受け入れ環境の整備に尽力したと強調した。米紙ワシントン・ポストは国連難民高等弁務官時代に、ルワンダや旧ユーゴスラビアなど紛争で荒廃した地域をヘルメット姿で度々訪れていたと回想した。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のグランディ高等弁務官は29日に発表した声明で「最も重要な時期の一つにUNHCRのかじ取りを担った、先見の明のある指導者だった」とたたえた。