オービック、5カ月ぶり高値 クラウドサービス好調
29日の東京株式市場でオービック株が4日続伸した。一時前日比630円(5%)高の1万3370円まで買われ、約5カ月ぶりの高値をつけた。前日に発表した2019年4~9月期の業績が好調だったことや、アナリストが目標株価を引き上げたことが材料視され、機関投資家を中心に買いが入った。
終値は4%高の1万3220円。4~9月期の連結営業利益は前年同期比16%増の216億円と19年連続の最高益だった。企業の省力化投資は旺盛で、主力の統合基幹業務システム(ERP)「オービック7」を使ったクラウドサービスの利用が増えている。
顧客拡大で収益性が高い保守・運用サービスも伸びる。クラウドを含めたシステムサポート事業の営業利益は27%増の103億円だった。
野村証券の田中誓氏は「クラウドサービスや保守・運用などの拡大で、業績の安定性や収益性が一段と高まっている」と評価。28日付で目標株価を1万4200円から1万4400円に引き上げた。
市場では「上値を試す状況が続くだろう」(松井証券の窪田朋一郎氏)との声がある。ただし、予想PER(株価収益率)は36倍台と、同業のNTTデータや日本ユニシスの21倍台、野村総合研究所の19倍台を大きく上回っており、利益確定の売りも出やすい。
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