DOWAエコシステム、EVなどの廃電池の処理事業 タイで
DOWAホールディングス傘下で、リサイクル事業を担うDOWAエコシステム(東京・千代田)は、タイでハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の電池のリサイクル事業を始めたと発表した。自動車メーカーなどから使用済み車載電池を回収。鉄や銅などの金属を取り出して、自動車メーカーなどに供給する。DOWAが海外で車載電池のリサイクルに乗り出すのは初めて。
DOWAエコシステムはこのほどタイの現地法人を通じて、同国中部のサムットプラーカーン県に専用のリサイクル設備を導入した。顧客の自動車メーカーなどから処理費用を受け取った上で、まず回収した車載電池を焼却炉で熱処理して電池を無害化する。その後、電池からリチウムや鉄、アルミニウムや銅などを含んだ金属の塊を取り出し、顧客に渡す。
DOWAによると、タイはエコカーの普及が始まって、車載電池についても現地生産の拡大が見込まれる。一方で、廃電池はそのまま廃棄すると感電、発火する危険性があり、リサイクルの需要が増えると同社はみている。回収する電池は原則、タイ国内で使用済みのものに限る方針。
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