「宇都宮は3人制バスケの街」 11月に世界一決定戦
宇都宮市は11月2、3日に市内で3人制バスケットボールの「3x3(スリーエックススリー)」の世界一決定戦を開催するのに合わせ、市を3x3の街として発信する。ジャズとギョーザのイベントを同時開催し計22万人を集客、各所で大会の様子を上映する。2020年の東京五輪の正式種目に採用された追い風を生かし、国内外にアピールし、地域活性化につなげる。
国際バスケットボール連盟(FIBA)が主催する「FIBA3x3ワールドツアーうつのみやファイナル2019」は宇都宮二荒山神社の広場にコートを設置して開催する。世界11都市で行われた大会「マスターズ」を勝ち上がった12チームが大鳥居を背景にした特設コートで世界一を争う。試合に先立つ1日にはFIBAが東京五輪の出場国の一部を発表。試合と合わせ国内外に中継する。
宇都宮市は16年からマスターズを開催しているが、ファイナルの実施は今回が初めて。東京五輪の前哨戦ともいえる絶好機だけに、3x3の街として世界にアピールしようと余念がない。16年はわずか250万円しか予算を割かなかったが、今回は約9000万円を確保した。
市内では毎年恒例のジャズとギョーザのイベントを2、3日に同時開催する。7万人超の集客を見込むファイナルと合わせ、3日間で22万人が宇都宮を訪れると期待する。各イベントの会場でパブリックビューイングを実施するほか、各会場を周遊するバスを運行する。
商店街のオリオン通りなどでは「3」にちなんだメニューを11店舗で提供。閉店した旧宇都宮パルコの壁面にはプロジェクションマッピングを投影するなど、街全体で雰囲気を盛り上げる。さらに、商業施設の東京ソラマチ(東京・墨田)では次世代通信規格「5G」を使った仮想現実(VR)で試合観戦を体感してもらう。
市は宇都宮に本拠地を置くプロバスケットボールの強豪、「宇都宮ブレックス」の協力も得て、3x3の体験教室やゴールの設置などバスケの普及に力を入れてきた背景がある。ファイナルまで1週間となった25日に記者会見した佐藤栄一市長は「おもてなしに力をいれ、(宇都宮を何度も訪れる)リピーターを獲得したい」と意気込みを語った。