NTTコム、クラウドサービスを一本化
NTTコミュニケーションズは24日、同社の提供するクラウドサービスを一本化すると発表した。多数の顧客が利用するパブリック(共有型)クラウドの提供を2020年12月末で終え、共有型と専有型を組み合わせて提供するサービスに集約する。米アマゾン・ドット・コムなどの共有型クラウドを利用しながらも、重要なデータは個別に安全な環境に保管したいというニーズを取り込む。
NTTコムが12年から共有型クラウドとして提供する「クラウド・エヌ」の新規申し込みを12月1日に停止し、20年12月末でサービスの提供を終える。今後は企業向けクラウドサービス「エンタープライズクラウド」に集約する。
エンタープライズクラウドは共有型と特定の企業専用に構築した専有型クラウドの中間にあたる。たとえば、顧客企業はアマゾンのクラウド「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」といった共有型サービスを利用し、顧客情報などの重要なデータをNTTコムの提供する専用の安全な環境に保管できる。
NTTコムは9月末、データの収集や加工、分析に必要な機能の一括提供を始めた。エンタープライズクラウドはその主要なサービスと位置づけ、企業の基幹システムのクラウド化支援など機能を拡充していく方針だ。