トヨタ、「レベル4」で自動運転試乗 来夏に都内公道で
トヨタ自動車は24日、2020年夏に自動運転車の試乗を東京・お台場の公道で行うと発表した。人の操作が一切不要になる完全自動運転の「レベル4」相当の技術を盛り込んだ自動運転車を活用する。交通量が多い公道で自動運転車を体験してもらい、先端技術をアピールする。
トヨタの米国の人工知能(AI)研究子会社、トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)が実施する。20年7月~9月にかけ、同社が開発した「レクサスLS」をベースにした実験車両に、一般の人に試乗してもらう。あらかじめ参加者を決定した上で実施するという。
TRIの実験車は高性能のセンサーなどを備えて、レベル4相当の自動運転も行える。これまで米国ミシガン州のテストコースに加え、カリフォルニア州や東京・お台場などの公道でも走行させてきた。一般人に試乗させて、レベル4を体験してもらう機会は今回が初という。試乗には万一に備えてセーフティードライバーも同乗する予定だ。
トヨタは20年をめどに高速道路で車線変更などができる自動運転を実用化し、20年代前半には一般道での実用化も見据えている。21年には米ウーバーテクノロジーズと組んで、レベル4の自動運転車をライドシェアサービスに導入する計画も進めている。
一般人を対象にした自動運転車の試乗体験は自動車メーカー各社で広がっている。日産自動車とディー・エヌ・エー(DeNA)は自動運転車を使った交通サービス「イージーライド」の実証実験を横浜市で行っている。一般モニターが専用の配車アプリから希望の目的地を指定。配車されると、設定されたルートを走行する実験車両に乗車体験できる内容だ。