北アルプス・黒部峡谷で転落、女性死亡
21日午前9時35分ごろ、富山県立山町芦峅寺の北アルプス・黒部峡谷で女性が登山道から転落して動けなくなっていると、登山客の男性から110番があった。女性は県の防災ヘリコプターで病院に搬送されたが、間もなく死亡した。
上市署によると、岐阜県白川町のパート職員、柘植小苗さん(66)で、岐阜の山岳会のメンバー計7人で登山をしていた。同日午前8時45分ごろ、狭い道が続く「下ノ廊下」と呼ばれる標高約1080メートル地点の登山道から約20メートル下の黒部川近くに転落した。付近にいた別グループの男性が携帯電話の通じる所まで移動して通報した。
また同署は21日、黒部峡谷の白竜峡近くで20日に遺体で見つかった男性の身元について、山梨県南アルプス市の会社員、穐山達也さん(52)と明らかにした。死因は全身を強打したことによる外傷性ショックで、登山中に滑落したとみられる。
同署によると、穐山さんは17日に長野方面から入山し、19日に富山方面に下山して帰宅する予定だった。連絡が取れないと妻から相談があり、捜索していた県の防災ヘリが20日、白竜峡近くの登山道から約20メートル下の河原に横たわっていた穐山さんを発見した。
〔共同〕