豊田通商、ケニアでピックアップ組み立て
豊田通商は18日、ケニアで新たにトヨタ自動車のピックアップトラック「ハイラックス」の車両組み立てを25日から始めると発表した。アフリカ開発会議(TICAD)でケニア政府が締結したMOU(覚書)に基づき生産車種を増やす。ケニアの組み立て能力を増強し、ハイラックスは年1200台を組み立てる。
豊田通商は2019年1月にトヨタからアフリカにおける営業業務の全面移管を受け、アフリカ市場の開拓を進めている。ケニアでは部材などを輸入して最終的な組み立てを行う「ノックダウン生産」を現地企業に委託してきた。企業や政府、個人向けなどで今後、新車の需要があると判断しハイラックスを加える。
現状では大型SUV(多目的スポーツ車)「ランドクルーザー」と日野自動車の中型トラックを組み立て、ケニア国内で販売している。ランドクルーザーの組み立て台数は年1200台で、日野のトラックは年300台。ハイラックスの追加で、豊田通商が委託する分の組み立て台数は約8割増えることになる。
豊田通商はTICADで自動車だけでなく、エネルギーや農業など幅広い分野で計16のMOUを締結。再生可能エネルギー分野は、ザンビアで蓄電池付きの太陽光発電所の建設を進めることを検討し、ケニアでは蓄電池付きの太陽光や風力発電設備を建設していく方針だ。