ワークマン時価総額、マクドナルド超え 新興市場首位
ジャスダック市場に上場する作業服販売大手、ワークマンの時価総額が11日、新興企業向け市場で首位だった日本マクドナルドホールディングスを上回った。ワークマンは主力の作業服で培った機能性や値ごろ感を武器に顧客層を女性にも広げ、販売を拡大。高成長の持続を期待する投資家の買いが入っている。
11日のジャスダック市場でワークマン株は上場来高値を更新した。時価総額は7218億円となり、マクドナルドの7139億円を上回った。ワークマンの時価総額は2019年に入って急拡大し、東証1部の三菱自動車(7049億円)やヤマトホールディングス(6994億円)と肩を並べる。
市場はワークマンの好調な業績を評価している。19年4~6月期の単独決算は税引き利益が前年同期比52%増の31億円だった。7月以降も既存店売上高が前年を上回っている。最近は日常使いを意識した女性向けの商品開発や店作りを強化し「ワークマン女子」が広がりをみせる。
市場では「業績の伸びしろはなお大きい」(岡三証券の小川佳紀日本株式戦略グループ長)との声が出ている。
利益額は依然としてマクドナルドが上回る。ワークマンの20年3月期の税引き利益予想は108億円。マクドナルドの19年12月期の連結純利益は174億円の見通しだ。
利益予想の何倍まで買われているかを示す予想PER(株価収益率)はマクドナルドの41倍に対しワークマンが66倍。ワークマンは成長期待が株価を押し上げている。
新興市場の時価総額上位は時代とともに代わってきた。10年前は楽天やグリーが上位に顔を並べ、5年前は「パズル&ドラゴンズ」がヒットしたガンホー・オンライン・エンターテイメントがトップだった。