大雨で油流出、佐賀鉄工所社長が県に謝罪
8月の大雨で佐賀県大町町の工場から大量の油が流出した佐賀鉄工所(佐賀市)の坂田潤一社長(62)が11日、佐賀県庁を訪れ、山口祥義知事に「ご迷惑をかけ、申し訳ありません」と謝罪した。また、県などによる流出拡大防止や油回収の対応に感謝を述べた。
被害を受けた住民への補償については「町のご指導を仰ぎながら、年内をメドに進めたい」と説明。大町町と連携しながら住民説明会を開き、被害の程度や職種ごとに話し合う考えを示した。
佐賀鉄工所は輸送用機械の器具などを製造し、県内に3つの工場がある。油槽から油が流出した大町工場は車と農機具のボルトを製造。1990年にも大雨で油が流出し、シャッターを鉄製に変えたり、建屋を数十センチかさ上げしたりするなどしたが「想定外の大雨で結果として万全ではなかった」(坂田社長)。
再発防止策として「熱処理炉の油槽を高さ90センチの鉄板で囲んだ。(流出した工場の南、東側を中心に)敷地をコンクリート塀などで囲うことを検討している。来年の梅雨までに行いたい」と話した。
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