「政策余地、十分ある」 日銀総裁 副作用には配慮
日銀の黒田東彦総裁は11日の衆院予算委員会で、追加の金融緩和策について「今後の金融政策の余地は十分ある」と述べた。一方、追加緩和を講じる際には「プラスの効果と副作用を十分勘案してベストな政策をとっていきたい」とも語り、副作用に配慮する考えを重ねて示した。国民民主党の前原誠司氏への答弁。
日銀は追加緩和の具体策として(1)短期政策金利の引き下げ(2)長期金利操作目標の引き下げ(3)資産買い入れの拡大(4)マネタリーベース(資金供給量)の拡大ペースの加速――の4つを示す。例えば現在マイナス0.1%の短期金利をさらに深掘りすれば、金融機関の収益を一段と圧迫する可能性がある。黒田氏の発言はそうした懸念に目配りする意向を示したものだ。