日産次期COOグプタ氏、新経営体制での連携に自信
日産自動車の最高執行責任者(COO)に内定した三菱自動車のアシュワニ・グプタCOOが9日、都内で記者団の取材に応じた。日産の打診を受諾した旨を明かし、次期社長の内田誠氏と同副COOの関潤氏と共に「3人の力を生かして、新生・日産の方針を議論していきたい」と話した。
日産では2020年6月の定時株主総会を待たず、臨時株主総会を開いて新首脳陣から取締役を選出することも検討している。
同日、仏ルノーのジャンドミニク・スナール会長も日本経済新聞などの取材で日産の新経営陣について「非常に満足している。ベストなミックスだと思う」と述べ「(発足後は)日産の戦略や再建への道筋を話したい」と期待感を示した。
グプタ氏は内田氏、関氏とは「日産や(日仏の)連合で共に仕事をしてきた経験がある」と連携に自信を見せた。
自動車業界については環境規制への対応や貿易問題など「多様な変化に見舞われている」として「様々なチャレンジが必要になる。どの程度の投資をどこに投じるか注視していく必要がある」と話した。
三菱自のCOO職は19年末まで全うする。同席した三菱自の益子修会長は「後任は現段階で全く考えられていない」とした。益子会長は日産の要請に対し「ノーと言う選択肢はなかった」として「(グプタ氏が抜ける)打撃は大きいが、連合を組む日産の早期の復活は三菱自の経営にもプラスになる」と説明した。
日産自動車が選択を迫られている。
内田誠新社長のもと、業績をどう立て直すのか、筆頭株主である仏ルノーとの関係をどう再構築するのか。