イラン、トルコの軍事行動に反対 外相が電話協議
【ドバイ=岐部秀光】イラン国営メディアによると、同国のザリフ外相は7日、トルコのチャブシオール外相と電話で協議し、トルコが準備しているシリア北東部での軍事行動に反対であることを伝えた。「シリアの領土の一体性と国家主権の尊重が重要である」と強調した。
クルド勢力は、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦で米軍に協力してきた。米軍がシリア北部の国境地帯から完全に撤収すれば、クルド勢力は後ろ盾を失う。トルコとクルド勢力の戦闘が激化すれば、ISやアルカイダなどイスラム教スンニ派の過激派がシリアで勢いを取り戻す懸念がある。こうしたスンニ派の過激組織はシーア派のイランを敵視しており、同国内でテロ攻撃を仕掛けたこともある。
イランはシーア派民兵を通じてシリアでの影響力を拡大し、同国のアサド政権を支えている。