ロボ着てハイキング KNT-CTとアトウン 高齢者向け
旅行大手KNT-CTホールディングスとパナソニックのロボット子会社のATOUN(アトウン、奈良市)はパワーアシストスーツの活用で連携する。歩行に不安を抱える高齢者を対象に、2019年度中にアシストスーツを身に着けてハイキングなどを楽しむツアーを始める。介護や農業分野で使われているアシストスーツは観光分野にも広がってきた。
アトウンが開発した「HIMICO(ヒミコ)」の試作機を使う。本体を腰に巻き付けて両足とワイヤでつなぐ。本体に内蔵したセンサーが腰の動きを感知し、モーターがワイヤを伸縮することで足の動きを助ける仕組み。KNT-CTは傘下に近畿日本ツーリストとクラブツーリズムを持ち、19年度中にヒミコを使った関西出発のツアーを催す。
アシストスーツは工場や倉庫などで腰の曲げ伸ばしを助けるための利用が増えている。今回は高齢者や障害者など誰もが旅行できる「ユニバーサルツーリズム」に力を入れるKNT-CTとアシストスーツの活用例を増やしたいアトウンの思惑が一致した。ヒミコは2~3年内の商品化を目指す。