首相、中国建国70周年で国営テレビに 習氏訪日に期待
【北京=高橋哲史】中国国営の中央テレビは3日、安倍晋三首相のインタビューを放送した。1日の中国建国70周年に合わせ2日に実施したもので、首相は2020年春に予定する習近平(シー・ジンピン)国家主席の日本訪問について「新たな日中関係のスタートを告げる国賓訪問となることを期待している」と述べた。
最近の日中関係では「両国の国民の理解が進み、国と国との関係を強靱(きょうじん)なものにしている」と語り、関係改善が一段と進んでいるとの認識を示した。中国は日本にとって最大の貿易相手国だと指摘し「互いに互いを必要とする関係だ」と強調した。
20年の東京五輪・パラリンピックに続き、22年には北京冬季五輪・パラリンピックもある。「政治、外交だけでなく、スポーツなどさまざまな分野で日中関係をより強固なものにしていきたい」と訴えた。
1980年代に北京を訪問した際の思い出にも触れ「その後、私が首相になって訪問したときの景色は一変していた。中国の国民の努力で大変な成長を遂げられた」と語り、建国70周年に祝意を示した。
日中両政府は20年春の習氏訪日を調整している。現職の国家主席が国賓で訪日するのは08年の胡錦濤(フー・ジンタオ)氏以来12年ぶりとなる。