永瀬叡王先手で矢倉に 将棋王座戦第3局
斎藤慎太郎王座(26)に永瀬拓矢叡王(27)が挑む第67期将棋王座戦(日本経済新聞社主催)五番勝負の第3局が1日朝、神戸市のホテルオークラ神戸で始まった。持ち時間は各5時間。
挑戦者が第1、2局と連勝してタイトルに王手をかけて迎えた第3局。この日は午前8時43分に永瀬叡王が、同52分に斎藤王座が対局室に入った。定刻の午前9時、立会人の桐山清澄九段の合図で対局が始まった。
永瀬叡王が先手で、戦型は矢倉模様に進んだ。斎藤王座は後手番ながら素早く右銀を繰り出して銀交換。永瀬叡王はじっくりと自陣の整備を進めてきた。
解説の村山慈明七段は「矢倉は、永瀬叡王が先手番で最近得意にしている形。後手の攻めの銀がスムーズにさばけたのは1つのポイントだが、先手もその間に手厚い構えを築いた。お互いに主張があり、不満のない展開だろう。後手の方が攻めの形をつくりやすいが、先手も銀を手持ちにして反撃する形は整っている。どこかで攻め合いになるのではないか」とみる。
〈指し手〉
▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲7七銀△6二銀▲2六歩△7四歩▲2五歩△3二金▲7八金△7三銀▲5六歩△4一玉▲5八金△6四銀▲6六歩△5四歩▲4八銀△8五歩▲6七金右△7五歩▲同歩△同銀▲6九玉△4二銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2八飛△6四歩▲7六歩△8六歩▲同歩△同銀▲同銀△同飛▲8七歩△8二飛▲5七銀△5二金
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対局の模様は「将棋王座戦中継サイト」(http://live.shogi.or.jp/ouza/)でライブ中継しています。
1日午後1時から、ホテルオークラ神戸で大盤解説会を催します。出演は稲葉陽八段、糸谷哲郎八段ら。入場料1000円(別料金で指導対局などを実施)。