茂木氏訪ロを早期調整 日ロ外相が初会談
【ニューヨーク=宮坂正太郎】茂木敏充外相は25日午後(日本時間26日未明)、ロシアのラブロフ外相と米ニューヨークで会談し、茂木氏の訪ロを早期に調整することで一致した。ラブロフ氏は11月に名古屋市で開く20カ国・地域(G20)外相会合にあわせ訪日すると表明した。両氏は日ロ平和条約締結など幅広い分野で日ロ関係を発展させる方針も確認した。
茂木氏が外相に就任してから両氏が会談するのは初めて。茂木氏は「外相、日ロ平和条約の交渉責任者として共同経済活動の推進を含め、しっかり協議したい」と述べた。ラブロフ氏は「我々2人もしっかりとした関係を構築してロ日関係を進めたい」と応じた。
両氏は北方四島での日ロ共同経済活動について、観光やごみ処理分野で具体的な動きがあることを歓迎した。茂木氏は10月に予定する観光ツアーの試行事業を成功させ、次につなげるよう協力したいとの考えを示した。
日ロ平和条約交渉を巡っては、安倍晋三首相とプーチン大統領が1956年の日ソ共同宣言に基づく交渉加速で一致している。両首脳は11月にチリのサンティアゴで開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にあわせ再び会談する予定だ。