「インスタ、広告余地大きい」サイバー・バズの高村社長
写真共有アプリ「インスタグラム」を中心としたSNS(交流サイト)を使った広告・マーケティングを手がけるサイバー・バズが19日、東証マザーズに上場した。初値は公開価格(2300円)を74%上回る4000円だった。東証で記者会見した高村彰典社長は「インスタグラムなどを活用した広告市場の拡大余地は非常に大きい」と述べた。主なやりとりは以下の通り。
──初値が公開価格を上回りました。
「(SNSを通じて影響力を持つ)インフルエンサーを活用したマーケティングに対する市場の期待値は予想以上に高いと感じている。特にインスタグラム向けでは弊社がリーディングカンパニーだ。参入障壁が低い分野ではあるが、広告審査などで弊社が主導してきちんとしたマーケットをつくっていきたい」
──SNSマーケティング市場の成長余地をどう考えていますか。
「広告主と接している感触では拡大余地は非常に大きい。現在のインフルエンサーは20代から30代が中心だが、スマホなどのデジタル機器に慣れた高校生や大学生が働き始め、お金を使うようになる3~5年後にはさらに市場は大きくなってくるのではないか」
「主要な広告主である化粧品メーカーでは大手に加えて中堅にも活用が広がっている。インスタグラムは女性向けという印象が強いが、実際は若い男性も多く使っており、男性向け商材にも可能性があるとみている」
──上場で調達した資金の使途は。
「市場が急成長している状況なので、優秀な人材を獲得するための投資をしていきたい。企業の公式SNSアカウントを運用するサービスの業務効率を改善するためのシステム開発や、オフィスの増床・移転にも資金を充てる」
──株主還元の方針について教えてください。
「現状は投資フェーズと考えているが、将来は株主にきちんとした配当を出すことを当然考えている。収益面などのタイミングを計ったうえで、しっかりと株主還元を行っていきたい」
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