楽天、ファッションサイトを刷新
楽天は17日、自社の衣料品通販サイト「楽天ブランドアベニュー」のブランドを「楽天ファッション」に刷新すると発表した。出店するブランドのコンセプトや成り立ちを紹介するページを新設する。楽天グループのポイントを活用し、サイトから実店舗に送客する施策も拡充する。ヤフーがZOZOを買収するなど、電子商取引(EC)各社がファッションを強化する動きが広がっている。
同日、東京都内で記者会見した三木谷浩史会長兼社長は「現在のファッション分野の流通額は6000億円弱」と明かした。楽天の国内ECの2割弱を占めており、ヤフー傘下に入る競合のZOZOの「ZOZOTOWN事業」(3113億円、2019年3月期)に比べて大きい。数年で1兆円の水準に高めたい考えだ。
楽天は今年から毎年春と秋に開催するファッションショー「東京ファッション・ウィーク」の冠スポンサーになるなど、ファッション分野を強化している。三木谷社長は「ブランドの成長を後押しし、日本のデザイナーが世界に進出する機会を作っていきたい」と語った。
衣料品通販サイト大手のZOZOが9月12日、ソフトバンク子会社のヤフーの傘下に入る意向を発表した。創業者の前沢友作氏は同日付で社長を退任し経営から退く。前沢氏はユニクロやZARAに並ぶ世界規模のアパレル企業を目指したが、採寸用スーツの苦戦や相次ぐ有力ブランドの撤退など誤算が続いた。創業から約20年。月周回旅行やプロ野球への関心などの発言が注目を集めた前沢氏は第二の人生を歩む。