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スポーツで東京の価値磨け 都内各地で腕くらべ

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2020年東京五輪・パラリンピックの開催都市である東京の大改造をけん引するのは民間のデベロッパーだ。不動産業界では、スポーツや健康増進を軸にした街づくりで地域のブランド価値向上を目指す戦略が目立っている。東京五輪後も地域の経済的な価値を高め、東京という都市の魅力を磨き上げられるのか、各社の手腕が問われている。

「立川」、五輪の事前キャンプ受け入れ

中堅デベロッパーの立飛ホールディングス(東京都立川市)は来年7月、中南米などの約20カ国から150人ほどの五輪出場選手を受け入れ、立川市での事前キャンプを支援する。ペルーやアルゼンチンなどの国内オリンピック委員会(NOC)で組織するパンアメリカン・スポーツ機構と昨秋、事前キャンプに関する覚書を締結。立飛が所有する「アリーナ立川立飛」、「ドーム立川立飛」などの運動施設を各国の選手に活用してもらう。

「事前キャンプでの国際交流を東京五輪後も地域のレガシー(遺産)にしたい」。立飛リアルエステートの那須泰孝執行役員が期待するのは、地元の子供と選手たちのスポーツ交流だ。事前キャンプでは、選手たちは日本の暑さや湿気に慣れ、五輪本番に備えてコンディションを整える。立川市に来て猛特訓をするわけではないので、選手たちもリラックスしながら、地元とのスポーツ交流を楽しんでくれる可能性がある。

アリーナ立川立飛は昨年、女子テニスの東レ・パンパシフィック・オープンの会場になり、知名度が向上した。全米オープンを制覇した直後の大坂なおみ選手が登場したことで、誘客効果は一気に高まった。東レ・パンパシは過去には有明テニスの森(東京・江東)が会場だったが、東京五輪で使用するための改修工事中で、アリーナ立川立飛が代替会場になった。いわば玉突き式の「五輪効果」だが、その経済効果は5億円を超えたという。

五輪の事前キャンプも世界のトップアスリートを迎え入れることができる街というブランディング戦略では重要な意味を持つ。立飛は来年4月にJR立川駅の北側で約4万平方メートルの新街区「グリーンスプリングス」をオープンさせる。ホテル、ホール、商業施設、オフィスが集積する街びらきの直後に、事前キャンプが実現すれば、一気に「立川」のブランドを世界に向けてアピールできるとの期待も膨らむ。

「豊洲」、陸上トラック中心に街づくり

豊洲市場を擁し、東京五輪の競技会場にも近い江東区の豊洲では、東京ガス子会社の東京ガス不動産(東京・新宿)がスポーツを軸にした街づくりで実績を積み上げる。元陸上選手の為末大氏と組み、16年に全天候型の陸上トラックを備える「新豊洲ブリリアランニングスタジアム」をオープンさせたのに続き、今秋には低酸素環境でのトレーニングができる施設「アシックス・スポーツコンプレックス・東京ベイ」が開業する。

ランニングスタジアムはパラリンピック選手らが使う競技用義足の開発拠点としても障害者スポーツ関係者の間では有名。新たにアシックスが手掛けるトレーニング施設は五輪に出場するレベルのトップアスリートの心肺機能などを高めるニーズにも対応できるほか、健康志向が強い一般客の体力強化に向けた利用も想定している。

豊洲地区は選手村の建設が進む晴海地区と体操やテニスなどの競技会場が集積する有明地区の中間地点。訪日客でにぎわう豊洲市場を抱える豊洲地区が来夏、五輪観光の目玉スポットになることは確実だろう。東京ガスは都市ガスの製造拠点だった豊洲工場の跡地にランニングスタジアムや低酸素運動の施設などを誘致し、五輪後も見据え、スポーツや健康をキーワードにした街づくりに磨きをかける。

「虎ノ門・麻布台」、健康でブランド戦略

森ビルが8月に発表した港区での「虎ノ門・麻布台プロジェクト」も「ウエルネス(健康)」が街のブランド戦略の柱のひとつになっている。23年に完成する新しい街では、医療施設、スパ、フィットネスクラブ、健康志向の食材も豊富に扱う「フードマーケット」を連携させて利用できるメンバーシッププログラムを用意する。

虎ノ門・麻布台エリアには、完成時には日本一の超高層ビルとなる330メートルのメインタワーを含む高層建築が3棟、商業施設が入る低層棟も整備される。商業施設のデザインはロンドン出身の著名空間デザイナー、トーマス・ヘザウィック氏を起用。「現代のダ・ヴィンチ」と呼ばれ、12年ロンドン五輪の聖火台をデザインしたことでも知られる。

森ビルが強く意識するのは、世界の都市総合力ランキング。7年連続で首位に輝くロンドンは五輪開催をきっかけに、観光客も増え、都市としての競争力が一段と強くなった。森ビルが5800億円を投じる虎ノ門・麻布台の再開発は現在3位の東京の順位を東京五輪後に押し上げる効果も期待される。

「神宮外苑」、競技施設の建て替え相次ぐ

五輪後の都市開発をめぐる注目エリアとして、忘れてはいけないのが、明治神宮外苑だ。三井不動産は明治神宮、伊藤忠商事、日本スポーツ振興センター(JSC)と組み、神宮外苑エリアの再開発構想を具体化する構え。明治神宮の「明治神宮野球場」とJSCの「秩父宮ラグビー場」の場所を入れ替える形で、両施設を建て替える。伊藤忠は本社ビルを高層化し、26年度に完成させる。再開発プロジェクトの完成は30年代に入る見通し。

東京五輪前には、神宮外苑の北側に「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」が11月下旬に開業。新国立競技場の建設は11月末に完成し、12月には元陸上選手のウサイン・ボルト氏を招いたオープニングイベントが予定される。五輪開催を挟む形で、ホテルや国立競技場、神宮球場、秩父宮ラグビー場の建設が続き、「スポーツの聖地」のリニューアルが進む。

1964年東京五輪でも東京は大改造が進んだ。ただ、首都高速道路の高架で上空を覆われた日本橋などでは景観をめぐる批判も根強かった。大規模な都市開発にはステークホルダー(利害関係者)の合意形成の問題がつきものだ。今回の東京五輪の前後でも、スポーツを軸にした都市づくりをめぐって、同じ問題が横たわる。都市開発の担い手には合意形成に向けた努力義務も課せられている。

(山根昭)

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