H2Oリテイリング、未完の「関西ドミナント」
大阪経済部 香月夏子
エイチ・ツー・オーリテイリングが2日に発表した阪急うめだ本店(大阪市)の8月の売上高(速報値)は前年同月に比べて7.3%増だった。インバウンド(訪日外国人)の3人に1人が訪れる人気都市OSAKAで人通りの絶えない一等地に構える旗艦店だけに、韓国人観光客が減った影響も限定的だった。
もっとも、グループ全体をみると、連結売上高の4割を占めるスーパーなど「食品事業」が振るわない。8月の全店ベースの売上高は主力の「イズミヤ」が2.1%減、「阪急オアシス」は4.4%減だった。とりわけ14年に買収したイズミヤは40カ月連続の前年割れで、収益の足を引っ張っている。
H2Oリテイリングの2019年4~6月期の百貨店事業の営業利益は28億円、不動産事業も11億円を稼いだ。連結ベースの営業利益が28億円にとどまったのは...