ロボットからAIへ グーグルが認めた日本人の挑戦
華麗なるAI人脈(3)
トロント大学名誉教授のジェフリー・ヒントン(71)が人の脳の仕組みをまねた深層学習(ディープラーニング)を駆使して人工知能(AI)革命を起こした2012年。世界のAI研究者を驚かせた出来事がもうひとつあった。米グーグルがコンピューターに猫の顔を認識させることに成功したのだ。
コンピューターが猫の顔を認識
人間と違い、コンピューターが猫を猫と断定するのは簡単ではない。グーグルはユーチューブの動画から1000万枚の画像データを取り出して、AIに猫とは何かを学ばせた。ここにもディープラーニングの理論が使われていた。
グーグルが「AI大国」をめざし本腰を入れ始めたのは、この2年前。きっかけはグーグル創業者、ラリー・ペイジ(46)と2人のAI研究者との出会いだった。
その1人が...
あらゆる産業に浸透し始めた人工知能(AI)。20世紀後半の2度のブームから「冬の時代」を経て幕が上がった復活劇の主役はカナダ東部の街トロントにいる「AIのゴッドファーザー」と2人の弟子。3人を源流とするAI人脈は世界に枝葉を広げている。その華麗なる人脈を追う。