「トモさん」活躍願う ラグビー代表に関西からエール
9月20日開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に臨む日本代表31人が29日、発表された。大阪府東大阪市に住むトンプソン・ルーク選手(38)や京都市出身の田中史朗選手(34)ら、関西にゆかりのある選手も多い。「迫力あるプレーで活躍を」「また快進撃が見たい」。地元の関係者やファンからエールや期待の声が上がった。
ニュージーランド出身でロックのトンプソン選手は4大会連続でメンバー入り。頻繁に訪れるという東大阪市の定食店「まんぷくてい」の店主、河野和子さん(73)は「ベテランとしてチームをけん引し、迫力あるプレーで活躍してほしい」と期待を込めた。
気さくな人柄のトンプソン選手は「トモさん」の愛称で親しまれ、地域の人気者。河野さんは同選手から「お母さん」と呼ばれるといい、「今や息子みたいな存在」とほほ笑む。日本代表史上、最年長での出場となるだけに「ケガにだけは気を付けて」と気遣った。
大阪府岬町出身のスクラムハーフ、茂野海人選手(28)は初出場。所属していた岬ラグビースポーツ少年団(同町)の今坂結信団長(55)は、娘が茂野選手と幼なじみで、小さい頃は自宅に遊びに来ていたという。初選出のニュースを「とにかくうれしい」と喜んだ。
スクラムハーフはパスをつなげて攻撃のリズムを作る戦略の要。茂野選手は小学生時代は小柄だったといい「小さくて自信のない子どもたちの見本になるような選手。パスだけじゃなく走るプレーにも期待している」とエールを送った。
スクラムハーフの田中史朗選手は、3大会連続出場を決めた。出身校の京都市立洛南中学校の玄関には同選手のサイン入りの日本代表ジャージーが飾られており、生徒らの憧れの存在だ。
社会科を教えたという恩師の前田敏也校長(59)は「教室ではいつもニコニコして明るいムードを作ってくれていた」と話し「日本で開く特別な大会の代表に選出されて本当に誇らしい」と活躍を祈った。