「データの世紀」連載1~7部 まとめ読み
データ資源は21世紀の「新たな石油」といわれる。企業や国の競争力を高め、世界の経済成長の原動力となる。一方、膨大なデータを独占するIT(情報技術)企業への富と力の集中や、人工知能(AI)のデータ分析が人の行動を支配するリスクなど人類が初めて直面する問題も生んだ。
連載企画「データの世紀」とネット社会を巡る一連の調査報道は、大きな可能性と課題をともにはらむデータエコノミーの最前線を追いかけている。
「リクナビ問題」は、データエコノミーの落とし穴をあらわにした。企業はデータ活用を進めつつ、個人情報を扱う責任を果たすことができるのか。手探りの挑戦が続く。
次々と生まれるイノベーションが情報資源の使い道や価値を問い直す。世界はさながら巨大な実験室だ。急激な変化に私たちはついて行けるのか。記者が実体験し、確かめた。
データエコノミーの浸透により、あらゆる価値を数字で表す社会が訪れた。AIによる分析は埋もれた価値を発掘する一方、貧困を固定化するリスクもはらむ。
情報と知識が一握りのIT巨人に集中する「新たな独占」が出現した。放置すれば市場がゆがむが、過剰な規制は成長を阻む。最適解に向け世界は悩む。
(1)「新独占」IT7社で130億人 企業・個人・国家を翻弄
膨大な情報による「データエコノミー」の広がりとともに、国や企業を動かす従来の論理は通用しなくなった。新たなルールがいまだ混沌とする中、データ争奪のゲームが続く。
ヒト・モノ・カネが生み出す情報資源は爆発的に増え、社会や日常生活の全てに影響を及ぼす。技術革新は止まらず、私たち自身も大きな変化を迫られる。
企業や個人の活動から生み出される膨大なデータは、現代社会の「新たな資源」になった。国家も巻き込んだ情報資源を巡る攻防が始まり、世界はデータの世紀に入った。
データ資源は21世紀の「新たな石油」といわれる。企業や国の競争力を高め、世界の経済成長の原動力となる。一方、膨大なデータを独占するIT(情報技術)企業への富と力の集中や、人工知能(AI)のデータ分析が人の行動を支配するリスクなど人類が初めて直面する問題も生んだ。
連載企画「データの世紀」とネット社会を巡る一連の調査報道は、大きな可能性と課題をともにはらむデータエコノミーの最前線を追いかけている。