富山県、3000人規模の多目的武道館を建設へ 検討会方針
富山県の「健康・スポーツ環境充実検討会」は27日、議論を進めてきた全天候型スポーツ施設整備について「武道館の機能を持つ多目的施設が望ましい」との結論をまとめた。観客規模は2千~3千人を想定する。石井隆一知事は9月補正予算に基本計画の検討費を計上し、北陸新幹線が福井県敦賀市に延伸する2023年春までの建設を目指す方針を示した。
検討会はスポーツや経済界の有識者で構成。同日開いた4回目の会合で構想の概要をまとめた。
多目的武道館は延べ床面積1万1千~1万2千平方メートルを想定。最も広いスペースでバスケットボールのコートを2面取ることができ、2千~3千人の観客席を設ける。類似施設を参考にはじいた建設費は85億~95億円という。どこに設けるかは今後の検討課題となる。
県が富山市と高岡市に持つ武道館は統廃合する方向で検討する。
これまでの会合では観客規模が8千人の大規模アリーナも検討の俎上(そじょう)に上がっていた。建設費が100億~170億円かかる一方、経済効果は32億円にとどまるため、有識者からは費用対効果を疑問視する声が出ていた。