「対馬観光に深刻な影響」韓国人客減で長崎知事
長崎県の中村法道知事は23日、日韓関係の悪化で対馬市の観光について「徐々に深刻な影響が生じつつある」と話した。対馬市には2018年に韓国人旅行者が40万人訪れているが、来島者の減少で観光業への影響が懸念されている。
県が地元の宿泊施設に聞き取りしたところ、団体客中心にキャンセルが増えていることが分かった。中村知事は「施設の中には宿泊客数が前年比で5割に満たないという事例も多い」と深刻な状況を明らかにした。韓国と対馬を結ぶ定期航路を担う日韓6社のうち、2社が運休し、4社も減便しているという。
県は当面の対策として、国内観光客の誘致に取り組む。国内の旅行会社に募集を終了したツアーの延長や新たな商品の企画や販売を働き掛けている。ただ、対馬市の人口の10倍以上の韓国人観光客の穴を埋めるのは容易でない。中村知事は「関係機関と連携しながら交流人口の増加にむけて必要な対策を講じていく」と語った。