都、長期戦略へ20の未来像 知事「未来へ投資果敢に」
東京都は22日、四半世紀後の2040年代に都が目指すべき20の未来像を公表した。「合計特殊出生率2.07」「外堀に蛍」「ビジネスの公用語は英語」などを挙げた。議論を広く呼びかけ、策定中の30年までの長期戦略に生かす。小池百合子知事は「あえて高いハードルを選定した」と述べ「未来への投資を果敢に推し進めていかなければならない」とした。
同日、都庁で開いた長期戦略策定会議で論点のひとつとして未来像を示した。ほかに「英語や理数科目の学力も世界トップクラス」「平均寿命・健康寿命がともに90歳」「完全なデジタルガバメント」があった。未来像に近づくために今後10年で解決していかなければならない39の課題も指摘した。
小池氏は同会議で「いわゆるバックキャストの視点で明るい未来の姿を描いて、それを実現するために何をすべきなのか様々な観点から議論を深める必要がある」と意図を説明した。そのうえで「大変ハードルは高いものをあえて選定しているが、40年になったら当たり前、それどころか、もっと先に進んでいるかもしれない」とした。
未来像など今回の論点は9月3日に始まる都議会の第3回定例会に提案するほか、都内区市町村や有識者らにも幅広く議論を呼びかける。都民からも意見を募集する。年末をめどに骨子にあたる長期戦略ビジョンをまとめ、20年五輪・パラリンピック後に最終的な長期戦略を策定する。