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米、ファーウェイ禁輸強化 一部例外措置は90日延長

(更新)
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【ワシントン=鳳山太成】米商務省は19日、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への米国製品の禁輸措置を強化すると発表した。保守に関わる一部取引のみ認める例外措置を3カ月延長するが、トランプ大統領が6月の米中首脳会談で表明した制裁の緩和には踏み込まない。同社の経営には逆風となり、引き続き米中対立の大きな火種となりそうだ。

事実上の禁輸リスト「エンティティー・リスト(EL)」への指定を続ける。さらに制裁回避を防ぐため関連会社46社を追加した。同社への米国製品の輸出は商務省の許可が必要で、今後も企業の申請は原則却下される。

米政権はファーウェイが既存のネットワークや携帯電話の安全性を保つために必要な部材やソフトウエアに限り、輸出を許可してきた。19日に期限を迎えたこの猶予措置を11月18日まで延ばす。

ロス商務長官は声明で「米消費者がファーウェイ製品から離れるのを促す中、混乱を避けるためにもう少し時間が必要だ」と説明した。

米政権が制裁を続ける背景には政権内や議会から安保上の懸念が根強いことがある。トランプ氏も18日「ファーウェイとは一切ビジネスをしたくない」と強調した。

米政権は5月にファーウェイへの制裁を発動した。習近平(シー・ジンピン)国家主席の要請を受け、トランプ氏は6月末の会談後に「安保に脅威とならない取引を認める」と制裁緩和を表明。米高官は他国企業から買える「汎用品」や「ローテク製品」の禁輸を解くと示唆していた。

ファーウェイが今後発売するスマートフォンにグーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」や米国製半導体を使い続けられるかは不透明で、同社の経営には打撃となる。同社のスマホ販売が減速すれば取引がある日本メーカーにも影響が及ぶ。

制裁解除を求めてきた習近平指導部は反発しそうだ。貿易や通貨など幅広い分野で覇権争いを繰り広げる米中の対立がハイテクでも先鋭化し、妥協点を見いだしにくい。

トランプ政権は中国企業への締め出しを強めている。米政権はファーウェイのほか、スーパーコンピューターや原発など習指導部が重視する分野の企業に対し、軍事転用を防ぐため相次いで禁輸措置を発動している。中国のスパイ活動も警戒し、8月13日にはファーウェイや同業の中興通訊(ZTE)など中国5社からの政府調達を禁じた。

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