スペースマーケット、イベント幹事をまるごと手助け
会議室などの時間貸しを仲介するサイトを運営するスペースマーケット(東京・新宿)は19日、イベント告知ページ作成から参加者管理、集金決済まで一気通貫でできるサービスを始めた。幹事業務の負荷を軽減するサービスを導入し、時間貸しスペースの利用を促す。年内に同サービス経由でのスペース利用を月1万件まで増やす。
新サービスは「スペースマーケットEVENT(イベント)」。企画やニーズ調査から会場の手配、チケット作成、参加者の募集や売り上げの入金まで、イベントを開催する各段階で必要な業務を手助けする。
同社のスペース利用ではビジネスや趣味の勉強会や発表会、ボードゲームを集まって楽しむなどの使い方があるという。コスプレーヤーによる撮影会にも使われる。
イベントページやチケットの作成・公開ツールを用意し、イベントの開催を後押しする。名称や開催場所、日時、料金といった必要事項を指定部分に入力すればサイトを作成できる。同社によれば「初心者でも5分程度でできあがる」(端山愛子執行役員)という。
イベントの需要を事前に探るため、参加を検討する人が「興味あり」ボタンをクリックして主催者に知らせる機能を搭載した。選んだ人には募集開始時に通知する。会場の手配や出欠確認も同じページで管理可能だ。
集金業務を代行する点もメリットだ。自前で実施すると主催者は会場でお釣りの用意が不可欠になり、チケット代をもらい忘れるリスクも生じる。代行なら回避できる。
新サービスを使う場合、参加者1人当たりチケット代の3.99%に99円加えた額を主催者側が支払う。ただし年内は会場をスペースマーケットで予約すると、サービス利用料はかからない。
スペースマーケットを経由して会場予約した場合、同社は物件オーナーから賃料の3割を受け取る。利用者からも料金の5%を得る仕組み。新サービスを無償提供してもスペース利用が増えれば採算が合うとみる。
今後は参加者によるイベントレビューなども掲載。周辺サービスや機能の充実をさせ、同社のスペース利用に誘客していく。
スペースマーケットは2014年に設立された。イベントスペースや会議室、撮影スタジオ、古民家といったスペース1万1600カ所程度を取り扱っている。
(高橋徹)