三菱地所、フィリピンで開発参入 オフィスビル建設
三菱地所はフィリピンで不動産開発に参入する。マニラ首都圏のニュータウン開発プロジェクトの一環として、フィリピンの不動産会社と組んでオフィスビルの開発を手がける。開発事業費の4割を出資する。2021年末の完成を予定する。フィリピンでの事業参入により、アジア・オセアニア地域での事業展開は10カ国・地域に広がる。
三菱地所が参画するニュータウン開発計画が進む「アルカサウス地区」はニノイ・アキノ国際空港から車で約5分に位置。現地の不動産会社が12年からオフィスや住宅、商業施設からなる複合ニュータウンの開発を進めている。20年には大規模バスターミナル、25年には地下鉄の駅の完成が予定されており、マニラ首都圏における交通の結節点としての発展を目指している。
三菱地所が参画するのは地上14階、敷地面積6000平方メートルの「サビヤ フィナンシャルセンター」の開発計画。2棟を建設予定で、このうち三菱地所は「ノースタワー」のプロジェクトを担う。開発事業費は三菱地所が4割、フィリピンの不動産会社が6割を出資する。現地の不動産会社が事業全体を進め、三菱地所は設計図の監督などを担う。
フィリピンではコールセンターなど企業の業務を代行するBPO事業の需要が高いという。三菱地所のノウハウを生かして、グローバル企業が求める基準を満たすオフィス環境を提供する。