台風10号が西日本縦断 1人死亡40人けが、Uターン直撃
大型の台風10号は15日午後3時ごろ広島県呉市付近に上陸し、その後は山陰沖に進んで西日本を縦断した。広島県では船の係留作業中に転落した男性(82)が死亡、強風や高波が原因とみられる。負傷者も岡山など13府県で40人に上った。
台風本体や周辺の雨雲の影響で西日本から東日本の太平洋側を中心に大雨が続くため、気象庁は土砂災害や浸水、河川の増水・氾濫に引き続き警戒を呼び掛けている。
台風10号は17日未明までに日本海北部で温帯低気圧に変わり、北海道付近に進む見込み。東北や北海道は17日にかけて大雨になる恐れがある。
新幹線は計画運休や間引き運転を実施した。空の便でも欠航が相次ぎ、お盆休みのUターンラッシュを直撃した。
JR西日本は台風の接近・通過に伴って山陽新幹線の新大阪―小倉間で15日終日の計画運休を実施した。岡山、広島、山口各県で在来線の運転を見合わせた。JR四国も瀬戸大橋線を含む四国のJR全線で終日運休。日航と全日空は400便以上が欠航した。
気象庁によると、台風10号は豊後水道を北上し、15日午前11時すぎ、愛媛・佐田岬半島付近を通過。午後9時現在、松江市の北約80キロを時速35キロで北に進んだ。中心気圧は978ヘクトパスカル、最大風速25メートル、最大瞬間風速35メートル。中心の南東側600キロ以内と北西側500キロ以内は風速15メートル以上の強風域。
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