忍者バスケと決別 フィジカル重視で五輪つかむ
リアル・スラムダンク(3)
日本バスケットボール協会で強化責任者、技術委員長を務める東野智弥(48)には最近の講演で欠かせない「鉄板ネタ」がある。
人気スポーツ漫画、29年の法則
野球とサッカーでは大人気漫画の連載開始から29年後にエポックメーキングな出来事が起きた。1966年の「巨人の星」と95年の野茂英雄のメジャーリーグデビュー。81年の「キャプテン翼」と2010年のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で16強入り……。では国内に両競技に匹敵する競技者を抱えるバスケはどうか?
累計発行部数1億冊超の「SLAM DUNK」の連載開始が90年。そして2019年、男子日本代表が自力でW杯出場をつかみ、44年ぶりの五輪出場も決まった。八村塁(21)の米プロNBAドラフト1巡目指名の快挙もあった。雌伏の時は2大スポーツと同じ29年。それを「獅子(44)肉(29)の法則」...
漫画「SLAM DUNK」(井上雄彦作)は神奈川県を舞台に、バスケットボール部に青春をかける高校生の話だった。連載終了から23年、今のリアル高校生は日本を飛び出し、米国の高校・大学に進学。ついに八村塁が米プロバスケットボール(NBA)ドラフト1巡目で指名された。甲子園を目指す球児に劣らぬ競技人口を持つ日本バスケットボールの力が目覚める時がきている。