IoT機器の不調、ビル管理会社が駆け付け点検 Momo
センサー開発のスタートアップ企業のMomo(モモ、神戸市)は9日、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」機器を対象に機器を監視する見守りサービスを始めると発表した。機器の異常を自動的に察知し、必要に応じてビル管理会社の社員が駆けつける仕組みだ。同サービスに特化した新会社を年内にも設立し、他社が扱うIoT機器の監視需要も取り込む。
ビル管理の三木美研舎(神戸市)と連携し、全国のビル管理会社を対象に協力会社を募る考え。機器の誤作動や電池切れ、数値の異常などがあった場合、モモのサーバーが察知。連絡を受けた協力会社の社員が24時間以内に現場に入り、部品交換などの作業にあたる。
協力会社への委託料は1機器あたり月額400円、駆け付け1回につき4000円だ。マニュアルを用意し、専門知識がなくとも現場での対応ができるようにする。神戸港の潮位観測用の機器で実証実験を進めた結果、実用化できると判断した。
モモは農地の管理や運輸向けの用途でIoT機器の販売実績がある。価格は数万円からだ。ただ地域によっては異常時にすぐ駆け付けられないなど保守管理に課題があった。
ビル管理会社との連携について大津真人社長は「販路が全国に広がっても、サービスレベルを担保できる」と意義を話す。維持管理の効率化と迅速なトラブル対応を通じて、IoT機器の販路拡大を狙う。
モモと同様に保守管理に困っているIoT機器の企業も多いと判断。機器の見守りサービスを手がける新会社を三木美研舎と設立する。
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