大王製紙の4~6月期、純利30%増
大王製紙が9日発表した2019年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比30%増の22億円だった。印刷用紙などの値上げが浸透して採算が改善した。従来廃棄していた原材料を活用できるように生産工程を工夫したことも利益を押し上げた。
売上高は1%増の1305億円だった。チラシや出版物を手掛ける紙・板紙事業は販売量の減少を値上げで補って4%の増収だった。
営業利益は12%増の48億円だった。不純物が多くこれまで処理が難しかった古紙を安く仕入れ、製紙原料と燃料に活用する取り組みを強化し、生産コストを減らした。
19年4~9月期の純利益予想を前年同期比11%減の40億円と従来より15億円引き上げた。20年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比5%増の5600億円、純利益は92%増の90億円を見込む。
9日までに出そろった製紙大手6社の4~6月期の連結純利益は、値上げの浸透でレンゴーや日本製紙など4社が増益となった。王子ホールディングスは、パルプの海外販売事業で採算が悪化し減益となった。
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