DIC、純利益6%減 12月期、一転減益に
半導体・自動車部材が苦戦
DICは8日、2019年12月期の連結純利益が前期比6%減の300億円になりそうだと発表した。従来予想は9%増の350億円で、一転減益となる。世界景気の減速で半導体や自動車向け部材の販売が落ち込む。新興国通貨安も響く。
売上高は2%減の7900億円、営業利益は11%減の430億円と、従来予想からそれぞれ600億円、90億円引き下げた。半導体封止材用の樹脂やスマートフォンに使う工業用テープが苦戦。自動車の内外装向け材料も落ち込む。トルコリラなど新興国通貨安も響き、為替変動が二十数億円の営業減益要因になる。
液晶材料などを製造する埼玉県伊奈町の同社工場で3日に火災事故が起きた。斉藤雅之副社長は「安全性は確認済みで生産は速やかに再開する」と語った。修正後の通期業績予想には事故の影響を織り込んでいないが、被害は保険でカバーできるため「影響は軽微」(斉藤氏)という。
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