重度障害者の通学・就労支援へ 大阪府知事が方針
大阪府の吉村洋文知事は7日、重度の障害を持ち「重度訪問介護」を受けている府民を対象に、通学や就労時にかかる介助費用を府と市町村で支援したい考えを示した。2020年度からの実施を目指す。
介助が必要な障害者の日常生活や外出時にかかるヘルパーの費用は、障害者総合支援法に基づいて国や自治体が一部負担している。ただ、通学、通勤や勤務中の費用は対象外となっている。
大阪府によると、18年9月末時点で重度訪問介護を受ける府内の18歳以上の障害者は2462人で、18歳未満は不明。今後は就労や通学を希望するか聞き取る。吉村知事は9月の府議会などで議論し、20年度の当初予算案に盛り込みたい考え。
7月の参院選で当選した重度訪問介護を利用するれいわ新選組の議員に、参議院が当面の介助費の公的補助を認めたことを受けて決めた。吉村知事は「国会議員にだけ認められることは不公平だ」と述べ、国に対して制度の見直しを求めた。