キック教える税理士 ライブドアOGの二足のわらじ
敗れざる者たち ネット興亡記外伝(4)
ライブドアOBの中でも、異色の二足のわらじを履いているのが丹沢みゆきだ。
「サンドバッグを打っている時は何も考えない。雑念が入らない。それが好きなんですよ」
丹沢は東京・西麻布でキックボクシングジム「TAKE IT EASY」を経営する。自らもトレーナーとしてレッスンする丹沢が持つ、もうひとつの顔が税理士。オフィスはジムの片隅の小さな机だ。
趣味のキックボクシングを仕事に
趣味で始めたキックボクシングにのめり込み、プロ格闘家の鈴木悟を代表に迎える形で2013年にジムをオープンした。当初は完全プライベート制で経営者など富裕層に口コミで広がり、今ではグループレッスンも手掛けている。ただ、当初は「食べていけるかなと思って税理士事務所も...
インターネット産業の勃興を彩る起業家たちの挑戦と苦悩の物語を描くシリーズ「ネット興亡記」。その中で今も功罪を問われるのがライブドアだ。時代が21世紀に入るとともに時代の寵児(ちょうじ)と騒がれ、2006年1月、堀江貴文の逮捕で実質的に幕を閉じた。だが、ホリエモンのもとに集まった若い才能たちは舞台を移して今も活躍している。多くはライブドアを買収したLINEに移ったが、自らの腕を信じて異なるフィールドに飛び込んだ者もいる。昨年10月に公開したネット興亡記・第2部「敗れざる者たち」の外伝として「ライブドアの残党」のその後の物語を追う。 (2018年10月に日経産業新聞に掲載した記事を加筆修正しました)
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