韓国大統領府「断固として対応」 日本による「ホワイト国」除外
【ソウル=鈴木壮太郎】韓国大統領府報道官は2日、日本政府が「優遇対象国」から韓国を除外する政令改正を閣議決定したことについて「深い遺憾を表明する」という声明を発表した。韓国政府はこれまで対話の意志を示してきたと強調したうえで「これから韓国政府は日本の不当な措置に対し断固たる姿勢で対応していく」と主張した。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は午後2時、臨時国務会議を招集し、日本の閣議決定に対する立場を表明する。続いて洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政相が日本の措置に対する総合的な対応策を明らかにする。大統領府はホワイト国除外が韓国経済に与える影響を点検するタスクフォースを設置する。
韓国メディアは日本の措置に大きな関心を示している。公営KBSなど主要テレビ局は世耕弘成経産相の記者会見を生中継した。聯合ニュースは「日韓関係は1965年の国交樹立以降、最悪の局面に突き進んでいる」と報じた。経済紙の毎日経済新聞は「韓国政府も軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の中断を検討するなど強力に対応する方針だ」と報じた。
ホワイト国除外が韓国経済を下押しするとの懸念から、韓国総合株価指数(KOSPI)は2日午前、2000を割り込む水準で推移した。