三井化学の4~9月期 純利益52%減に下方修正
三井化学は1日、2019年4~9月期の連結純利益が前年同期に比べて52%減の200億円にとどまる見通しだと発表した。石油化学製品の市況が悪化しているため、従来予想から80億円下方修正した。市原工場(千葉県市原市)で5月に発生した設備トラブルも減益要因になる。
売上高は5%減の6850億円の見通し。従来予想は3%増の7450億円だったが、一転して減収になる。石化製品の原料となるナフサ(粗製ガソリン)の価格が下落したため、ポリエチレンなど基盤素材の販売価格が下がっている。
営業利益は24%減の380億円にとどまりそうだ。従来予想を40億円下方修正した。7月に発生した中国の化学工場の爆発事故で当局の監査が厳しくなり、三井化が中国向けに供給するフェノールの需要が落ち込む。「4~9月期の回復は難しい」(久保雅晴副社長)という。
19年4~6月期の連結決算は、売上高が前年同期比4%減の3427億円、純利益が47%減の125億円だった。フェノールなどのほか、韓国の持ち分法適用会社が手がけるウレタンも振るわなかった。
20年3月期通期の業績見通しは「現時点では景況感が不透明で見通しにくい」(久保副社長)として修正しなかった。
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