被災地のスタジアム大歓声 ラグビー日本代表戦に沸く
被災地のスタジアムが桜の戦士たちの熱闘に沸いた。27日、岩手県釜石市で行われたラグビー日本代表戦。約1万3千人で埋まったスタンドでは「ラグビーのまち」釜石の応援で伝統の大漁旗を模した旗が無数にはためき、日本のトライのたびに大歓声があがった。
日本は世界ランキング9位(日本は11位)のフィジー相手に高い連係を見せて快勝。ワールドカップ(W杯)へ向けて弾みをつけた。
次男(5)や妻、知人らと観戦に訪れた釜石市の会社員、住久昭仁さん(49)は「本番も期待できそう」と満足げ。「東日本大震災の頃はW杯開催なんて夢にも思っていなかった。釜石の街をもっと知ってもらい、盛り上がっていけば」と感慨を込めて語った。
市内のホールに設けられた「ファンゾーン」でも、数百人の市民が大型ビジョンを見ながら声援を送った。釜石市の女性会社員(27)は「試合会場だけでなくファンゾーンも盛り上がっていた。地域で力を合わせてW杯誘致に取り組んできてよかった」と話した。