テンセントとポケモン、ゲームソフトを共同開発
「ニンテンドースイッチ」用か
【広州=川上尚志】中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)は22日、任天堂が出資するゲーム企画会社、ポケモン(東京・港)とゲームソフトを共同で開発すると発表した。テンセントは任天堂の主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」を中国市場で販売する計画で、ソフトはスイッチ向けとなる可能性がある。政府の規制強化で中国でのゲーム事業が伸び悩むなか、任天堂グループと連携を深める。
テンセント傘下で、中国で大ヒットしたスマートフォン向けゲーム「王者栄耀」などを企画したTiMiスタジオグループが、ポケモンと共同開発する。ゲームソフトの内容や発売時期など詳細は明らかにしていない。
テンセントと任天堂は4月、中国市場でのゲーム事業で協業すると発表し、共同でスイッチを販売する計画を明らかにしている。発売時期は未定。一方、ポケモンは2月、人気ゲーム「ポケットモンスター」シリーズの新作ソフトをスイッチ向けに2019年冬に発売すると発表済み。共同開発するソフトは今後、中国で発売するスイッチ向けポケモンシリーズの新作となる可能性がある。
テンセントは中国のゲーム最大手で、スマホやパソコン向けゲームに強みを持つが、ゲーム機はほとんど取り扱ってこなかった。中国当局は青少年への悪影響を懸念してスマホ向けなどネットゲームに対する規制を強めている。テンセントは家庭用のゲーム機やソフトで実績のある任天堂グループと連携することで、事業の幅を広げる狙いがあるとみられる。
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